最新判例
 
令和4年7月2回目紹介判例
(令和4年7月7日新着判例より)


話題の判決
テレビ、新聞記事などで報道され、注目された最新判決を「話題の判決」としてご紹介します。


【文献番号】 25572213
・裁判年月日 令和 4年 6月24日
・文献種別 判決/最高裁判所第二小法廷(上告審)
・事件番号 令和3年(受)第1463号
・事件名 親子関係不存在確認請求事件
・概要 上告人(亡C及び亡Dの孫で、亡Eの戸籍上の甥であり、亡Bの法定相続人)が、検察官に対し、亡Eと亡C及び亡Dとの間の各親子関係の不存在の確認を求め、原判決は、上告人が、本件各親子関係が不存在であることにより自己の身分法上の地位に直接影響を受けることはないから、本件訴えにつき法律上の利益を有しないと判断して却下したため、上告人が上告した事案において、上告人は、本件訴えにつき法律上の利益を有するとし、これと異なる見解の下に、本件訴えを却下すべきものとした原審の判断には判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるとして、原判決を破棄し、第1審判決を取消し、更に審理を尽くさせるため、本件を第1審に差し戻した事例。

【文献番号】 25572214
・裁判年月日 令和 4年 6月21日
・文献種別 決定/最高裁判所第三小法廷(許可抗告審)
・事件番号 令和3年(許)第8号
・事件名 間接強制決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件
・概要 抗告人が、その夫である相手方に対し、国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律134条に基づき、両名の子らのフランスへの返還を命ずる終局決定(本件返還決定)を債務名義として、間接強制の方法による子の返還の強制執行の申立てをした事案の許可抗告審において、本件申立ての後、抗告人がハーグ条約実施法134条に基づき本件返還決定を債務名義として申し立てた子の返還の代替執行により子の返還が完了したことによって、本件返還決定に係る強制執行の目的を達したことが明らかであるから、本件申立ては不適法であるとし、本件申立てを却下した原決定は、結論において是認することができるとして、本件抗告を棄却した事例(補足意見がある)。

【文献番号】 25572206
・裁判年月日 令和 4年 6月20日
・文献種別 決定/最高裁判所第一小法廷(許可抗告審)
・事件番号 令和3年(許)第13号
・事件名 閲覧謄写申立て却下決定に対する抗告却下審判に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
・概要 保佐開始の審判事件を本案とする財産の管理者の選任等の保全処分を申し立てた抗告人が、上記保全処分の事件において選任された財産の管理者から家庭裁判所に提出された書面の謄写の許可を申し立てたところ、即時抗告審で却下されたため、これに不服の抗告人が許可抗告した事案で、保佐開始の審判事件を本案とする保全処分の事件において選任された財産の管理者が家庭裁判所に提出したその管理すべき財産の目録及び財産の状況についての報告書は、上記保全処分の事件の記録には当たらないとし、本件申立ての対象となる書面は、抗告人を当事者とする審判前の保全処分の事件の記録には当たらず、抗告人を当事者としない別個の手続の資料として提出されたものであるから、本件申立ては第三者からの申立てであり、これを却下した裁判に対する抗告人の即時抗告は不適法であるとして、本件抗告を棄却した事例。


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