最新判例
 
令和4年2月1回目紹介判例
(令和4年1月27日新着判例より)


話題の判決
テレビ、新聞記事などで報道され、注目された最新判決を「話題の判決」としてご紹介します。


【文献番号】 25571911
・裁判年月日 令和 4年 1月20日
・文献種別 判決/最高裁判所第一小法廷(上告審)
・事件番号 令和2年(あ)第457号
・事件名 不正指令電磁的記録保管被告事件
・概要 インターネット上のウェブサイト『X』の運営者である被告人が、Xの収入源としてコインハイブによるマイニングの仕組みを導入するために本件プログラムコードをサーバコンピュータに保管した行為について、不正指令電磁的記録保管罪に問われ(主な争点は、本件プログラムコードが、刑法168条の2第1項(本件規定)にいう「人が電子計算機を使用するに際してその意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録」に当たるか否か)、第1審判決は無罪を言い渡したが、これに不服の検察官が控訴し、控訴審判決は、第1審判決が刑法168条の2第1項の解釈を誤り、事実誤認をしたものであるとして、第1審判決を破棄し、被告人を罰金10万円に処したため、被告人が上告した事案で、本件プログラムコードは、反意図性は認められるが、不正性は認められないため、不正指令電磁的記録とは認められないとし、原判決は、不正指令電磁的記録の解釈を誤り、その該当性を判断する際に考慮すべき事情を適切に考慮しなかったため、重大な事実誤認をしたものというべきであり、これらが判決に影響を及ぼすことは明らかであって,原判決を破棄しなければ著しく正義に反するとして、刑事訴訟法411条1号、3号により原判決を破棄することとし、本件プログラムコードの不正指令電磁的記録該当性を否定して被告人を無罪とした第1審判決は是認することができ、本件規定の解釈適用の誤りや事実誤認を主張する検察官の控訴は理由がないことに帰するから、刑事訴訟法413条ただし書、414条、396条によりこれを棄却した事例。

【文献番号】 25571900
・裁判年月日 令和 4年 1月18日
・文献種別 判決/最高裁判所第三小法廷(上告審)
・事件番号 令和2年(受)第1518号
・事件名 損害賠償請求事件
・概要 被上告人会社の株主であった上告人が、被上告人会社の違法な新株発行等により自己の保有する株式の価値が低下して損害を被ったとして、被上告人会社の代表取締役である被上告人Y2に対しては民法709条等に基づき、被上告人会社に対しては会社法350条等に基づき、損害賠償金及びこれに対する遅延損害金の連帯支払を求め、原審は、本件新株発行について不法行為が成立するとして、上告人の請求のうち被上告人Y2に対する民法709条に基づく損害賠償請求及び被上告人会社に対する会社法350条に基づく損害賠償請求をそれぞれ一部認容したが、その際、不法行為に基づく損害賠償債務の遅延損害金について民法405条は適用又は類推適用されず、遅延損害金を元本に組み入れることはできない旨の判断をしたため、上告人が上告した事案で、上告審も、不法行為に基づく損害賠償債務の遅延損害金は、民法405条の適用又は類推適用により元本に組み入れることはできないとし、これと同旨の原審の判断は、正当として是認することができるとして、本件上告を棄却した事例。


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